冬のエアコン暖房費を節約!設定温度20℃で暖かく過ごす10の方法
冬の暖房器具で使用率No.1のエアコン。
電気代が高いというイメージが根強いエアコンですが、近年発売されている省エネタイプのエアコンは、消費電力が抑えられているので安心して使えます。
しかも、暖房の設定温度を1℃下げるだけで、消費電力を10%削減することができるのです。
そこで、冬の暖房の設定温度の目安や、設定温度を下げても暖かく過ごせる方法を紹介します。
家で過ごすことが多くなる寒い冬。
エアコン暖房をかしこく使い、お財布にも“暖かい”冬を過ごしましょうね。
それでは、省エネレッスンをはじめましょう!!
見出し
設定温度を1℃下げるだけで冬の暖房費を節約できる!
環境省によると、暖房の温度設定を1℃下げるだけで約10%の消費電力の削減になると言われています。
例えば、エアコン(2.5kw·6~7畳)の場合、1時間の使用量で電気代は約12.1円です。
設定温度を1℃下げた場合は、約10.9円で約1.2円安くなります。
仮に1日9時間使用した場合の1ヶ月の電気料金は約3,267円となり、設定温度を1℃下げると約2,940円で、327円ほど安くなります。(ただし、使用機器で、削減できる電気料金が変わってきます。)
1ヶ月の電気料金は小さいかもしれませんが、年間で考えるとかなりの金額になってきますね。
小さな1℃は大きな節約につながるというわけです。
冬の暖房、適正温度は20℃
環境省は「冬の暖房時の室温の目安は20℃」と推奨しています。
この20℃は、暖かさを感じる温度ではありませんが、快適に過ごしていく工夫をしながら、電気代の節約につなげる目的で設定された温度です。
エアコンをはじめ、石油ファンヒーター、ガスファンヒーターなどの暖房器具も同様です。
消費電力を抑えたり、二酸化炭素の排出削減をしたりしながら、快適に過ごしていくための工夫は、私たちの家計を守るだけでなく、地球環境を守る工夫にもなるのです。
冬の暖房器具、使用率No.1はエアコン!
冬場の暖房器具で最も多く使用されているのは、「エアコン」が1番多いという結果に。
次いで「こたつ」、「電気ストーブ」、「ホットカーペット」と続いています。
ただしエアコンについては、機能が充実したものが出回っていますが、冬の寒さが厳しい北海道や東北地方などの寒冷地では話が違うようです。
電気代が高くつき、あまり暖まらないといったイメージがあるエアコンに代わって、石油ストーブや、石油ファンヒーターなどのすぐ暖まりやすいアイテムの使用がもっともも多いという結果もあります。
※リンナイ調べ
出典: リンナイ
意外!?エアコン暖房の電気代は安い
さっそく、エアコン、石油ファンヒーター、ガスファンヒーターの1時間あたりの電気代を比較してみましょう。
- エアコン 約5.3円/時
- 石油ファンヒーター 約7.1円/時
- ガスファンヒーター 約13.8円/時
意外にも、もっとも安かったものは、エアコンなんです。
理由としては、近年エアコンメーカーが省エネ機能の向上に力をいれ、消費電力の少ない節電タイプのものを数多く出していることが一つとして挙げられます。
また原料価格が変動する石油代、ガス代に比べて電気代は比較的安定しており、料金をあまり気にする必要がないかもしれませんね。
冷房より高いエアコン暖房の電気代
冬場より、夏場の冷房代のほうが電気代が高い!という印象はありませんか?
じつは逆なんです。
冬場のほうがエアコン暖房の電気代が高い理由として…
- 夏より冬のほうが室内気温と設定温度の差が大きく、設定温度まで上げる時に多くの電力を消費しなければならない。
- 日照時間が短く、暖房を使用する時間が夏場より長くなる。
- 外出する機会が減り、在宅時間が長くなるので暖房を使う時間も増える。
夏になると「クールビズ」なんて言葉もメディアで多く取り上げられ、節電に対してのみなさんの意識が高まる気がしますが、冬はそんなに節電という言葉を耳にすることはありませんよね。
しかし、そんな冬場こそ節電が重要な季節なんです。
どう違う?冷房の20℃と暖房の20℃、違いは吹き出す風の温度
まず、知っておきたいのは、エアコンの設定温度とは、エアコンの室内機の吸い込み温度のことです。
エアコンの吸込口に温度検知の部分があり、そこで計測しています。
例えば、吸い込み温度が、設定温度の20℃を下回ったとき、エアコンは運転をはじめます。
冷房の場合は冷風(約5~10℃)を吹き出し、暖房の場合は温風(約40℃~50℃)を吹き出して、設定温度の20℃に達したら運転を制御するという仕組みです。
このように、冷房の20℃、暖房の20℃の違いは、設定温度は同じでも、吹き出す風の温度がまったく違うのです。
エアコン暖房の電気代を把握
現在お使いのエアコンの説明書を見て、おおよその電気代を把握しておきましょう。
これを知っておくことで、今後エアコンを買い替えの際に役に立ちます。
電気料金を計算するのに参考となるのが下段( )内の数字です。
「インバータ可変範囲」といい、消費電力が最小~最大の幅で示してあります。
室温と設定温度の差が大きい時には強い運転を行い(最大)、室温が安定し設定温度との差が小さい時には緩やかな運転(最小)に切り替わります。
上の表の場合、最小105w、最大1980wという見方ができます。
例えばパナソニックのエアコン(CS-X287C)の暖房時の1時間あたりの電気料金を計算します。
エアコン1時間あたりの電気代 = 消費電力(kw) × 単価(円/kwh)
最小=(105w ÷ 1,000)kw × 27円=2.83 最大=(1,980w ÷ 1,000)kw × 27円=53.46
よって、最小2.83円~最大53.46円となります。
注)消費電力は環境によって左右されやすいので、あくまでも目安です。
設定温度20℃のエアコン暖房で冬を暖かく過ごす10の方法
「冬の暖房時の室温は20℃」
そう聞くと、「全然暖かくない」「ちょっと肌寒い」など感じ方は人それぞれ、個人差があります。
でも、ちょっとした工夫で20℃設定でも暖かく過ごすことができるんですよ。
そんな省エネポイントを紹介していきましょう。
自動運転、風向きは下で
風向きは下向きにしましょう。
暖かい空気は上に溜まり、冷たい空気は下に溜まります。
暖房の風向きを下向きにして、暖かい空気と冷たい空気を動かして、室温を一定にしていきましょう。
そしてエアコンの設定は自動運転にします。
省エネのつもりで電源のオン、オフを繰り返すのは、かえって逆効果です。
いったん止めた電源を再度入れてフル稼働させることは、かなりの消費電力を使うことになるからです。
ポイントは、風向きは下にし、自動運転です!
30分以内の外出ならつけっぱなしがお得
エアコン暖房は、つけはじめの10分~20分の間がもっとも消費電力が高くなると言われています。
ですので、30分以内の外出ならば、つけっぱなしでも問題はないのです。
電源を入れて設定温度に到達するまでが、一番電気代がかかりますが、あとはそれほどかかりません。
長時間の外出であれば無駄な電気代がかかりますので、電源は切ることをおすすめします。
フィルターの掃除はこまめに行う
フィルターの掃除をおろそかにするとカビやホコリが溜まり人体に悪影響をおよぼします。
さらにはフィルターの目詰まりによって、空気を吸い込みにくくなり、必要以上に電力を消費することにもなるのです。
毎日使う場合であれば、日々お掃除するのが理想的ですが、現実はなかなか難しいですよね。
メーカーが推奨するお掃除の頻度は、1日8時間の使用に対して、1~2週間に1度です。
「毎週❍曜日はフィルター掃除の日」などと、習慣にしてしまうのも一つの手かもしれませんね。
室内のカビの対象法はこちら!
室外機の周りに物を置かない
室外機は外の空気を取り込み、室内機で部屋の空気を暖めます。
冬場、気温が低くても、外気にある熱を取り込み、エアコン暖房を機能させます。
室外機の近くにダンボールや置きっ放しのゴミなどはありませんか?
そういったものが原因で、室外機の周りの空気の流れを妨げ、エアコン暖房の機能を低下させてしまう恐れがあります。
室外機の周りには物を置かないようにしましょう。
また、積雪があった時は必ず除雪をしておくようにしましょう。
扇風機を併用して風向きを調整
エアコン暖房からの暖かい空気は上に、冷気は下に溜まります。
この時の温度差はなんと5~10℃にもなるとか!?
そのため足元が冷えて、なかなか暖まりません。
こんな時は、扇風機の出番。扇風機を使用することで、上に溜まった暖かい空気を足元にも行き渡るようにかき混ぜることができるんです。
この時のポイントは、扇風機を天井に向けてなるべく真上に風を送ること。
暖かい空気を循環させることで、部屋全体が暖まります。
足元が冷えるからといって設定温度を必要以上に上げるより効率よく、省エネです。
窓から冷気が入るのを防ぐ
せっかく暖まった部屋の空気は、窓からおよそ50%流出していると言われています。
暖まった空気を逃さず、外からの冷気が入ってくるのを防ぐために、まずカーテンを見直しましょう。
おすすめのカーテンは厚手のもの。
丈の長さは床につくくらいのものにします。
そうすることで適切な設定温度が保てるのです。
他にも断熱シートや断熱スプレー、梱包用のプチプチシートもかなり効果的と言えそうです。
ニトムズ 窓ガラス発熱シート
https://goo.gl/6eChDq
窓際の冷気を遮断し、断熱、保温、結露防止効果があります。
太陽光を吸収し、発熱するので暖房効果も高められ、省エネ対策バッチリです。
日が落ちる前にカーテンを閉め室内を保温
通常、カーテンを閉めるタイミングは日が暮れて、部屋の電気をつけるときですよね。
冬場はそれより前の、日が落ちる前にカーテンを閉めておきます。
昼間に取り込んだ暖かい空気をカーテンの遮断効果で、逃さず保温することができます。
カーテンを閉めるタイミングを知っておくことで、暖房費を節約できますね。
ドアやふすまを閉め暖房範囲を小さく
広い空間よりも、できるだけ狭い空間のほうがすぐに暖まり、節電効果が高いでしょう。
家の中を見回してみましょう。
もしかして、ここのドアを閉めておくことで暖房範囲を小さくできるのではという場所があるかもしれませんね。
また、可能であれば家族全員が同じ部屋で過ごせると、暖房器具もそれぞれの部屋で使わずにすみますね。
これもかなりの節電効果です。
湿度を上げて体感温度アップ!
冬場、人が快適に感じる温度と湿度は、温度18~20℃、湿度40~50%と言われています。
日本の冬は、一般的に低温低湿です。逆を言えば温度を上げ、湿度も上げればいいのです。
湿度が10%上がると体感温度は1℃上がると言われています。
加湿器などを使って湿度を上げていくことで体感温度アップにもつながるといえそうです。
しかも、お肌やのどの乾燥も防いでくれますので、温湿度計をお部屋に置き、温度と同じく湿度管理もこまめにチェックしましょう。
就寝時はタイマーを使ってぐっすり快眠
冬の寒さで一番つらいのは朝、布団から出られないことと、寝る前、布団が冷たいということではないでしょうか。
だからといって、一晩中暖房をつけっぱなしにしておくと部屋が乾燥し、のどの痛みで目が覚める…なんてことにもなりかねません。
そこで、エアコン暖房のタイマーを上手に使いましょう。
寝る前には、布団を大きく広げて暖房を布団にあてて温めておきます。
睡眠中は暖房をオフにし、朝起きる直前に暖房がオンになるようにタイマーをセットします。
これで心地よい睡眠とすっきりした目覚めで、冬の寒さも乗り切れそうです。
また、赤ちゃんのいるご家庭では就寝中の暖房温度には特に気をつけたいですよね。
赤ちゃんにとって冬場の快適な室温は、20℃~22℃、湿度は40%~60%と言われています。
「冬の夜は寒くてかわいそう」と心配で暖房をつけっぱなしにすることは、乾燥が進み、赤ちゃんの体調トラブルの原因になりますので、おすすめできません。
こういうときにこそ湿温計でのチェックを忘れず、タイマーを上手に利用しましょう。
20℃では寒い!と感じたら…暖房器具の併用がおすすめ
エアコン暖房での設定温度20℃でも寒さを感じてしまうのであれば、他の暖房器具の併用をしましょう。
もちろん、少しでも消費電力が少ない方法で併用していく方法をご紹介します。
エアコン暖房+ヒーター
この組み合わせは、部屋全体を一気に暖めたいときに有効です。
即暖性のあるヒーターは、設定温度になるまでに時間がかかるエアコン暖房との相性はバッチリです。
部屋が暖まったところで、ヒーターを切ればエアコンの設定温度が低くても、室温は十分に保たれて経済的です。
エアコン暖房+こたつや電気毛布
エアコン暖房の暖まった空気は上に溜まり、冷たい空気は下に溜まりますよね。
下半身が冷えるのをカバーしてくれるのがこたつや電気毛布です。
エアコン暖房の設定温度を高くして足元を暖めるより断然、節電効果が高いでしょう。
冬のエアコン暖房費を節約!設定温度20℃で暖かく過ごす10の方法まとめ
マイナスなイメージがあったエアコン暖房も、調べてみると意外と知らなかったエコでお得な情報がありました。
エアコン暖房の設定温度を20℃にすることで、体にも地球にもお財布にも優しいということも再確認できたのではないでしょうか。
冬のエアコン暖房で暖かく過ごすための10の方法をご紹介しましたが、生活スタイルや家族構成などの違いがあるのですべてに当てはまるとは限りません。
どういった暖房器具を選び上手に使用していくか、取り込んだ暖かい空気を逃さずいかに有効に保つか、どのようにして体感温度をアップさせていくか…
この中から「これなら私にもできそう!」ということからはじめてみましょう。
何よりも、暖かく、快適にそして楽しく節約をしていきたいですね。
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