アラームはこうセットする!睡眠サイクルに悩む人に知ってほしい眠りの法則
仕事や家事、育児。忙しい毎日を送る人の中には、睡眠の悩みを抱えている人も多いことでしょう。かつて90分刻みと言われていた睡眠サイクルも、個人差があることがわかってきました。睡眠のメカニズムを知れば、自分に合った睡眠サイクルを導きだす大きなヒントになるのです。「アラームは何時にセットすればいい?」「ベストな睡眠時間って?」「朝スッキリ起きるには?」あらゆる疑問を解決していきましょう!
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睡眠のメカニズムを知ろう
私たちは、毎日ほぼ同じ時刻に眠り、同じ時刻に目覚めます。これは、私たちの体に睡眠のメカニズムがそなわっているからなのです。
「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。
「レム睡眠」は浅い眠り。体は眠っているのに脳は起きている状態です。
反対に「ノンレム睡眠」は深い眠り。体も脳も熟睡している状態です。
「ノンレム睡眠」は、眠りの深さにより4段階にわかれます。
上のグラフは1晩の眠りの深さを表したものです。
眠りにつくとまず深い眠りのノンレム睡眠があらわれて、つぎに浅い眠りのレム睡眠へと移行します。これを1セットとして、1晩に4~5回繰り返します。
そして、起床時刻が近くなるとノンレム睡眠の第2~第1段階の状態や、レム睡眠の状態になっていきます。
レム睡眠とノンレム睡眠について、詳しくはこちらの記事もチェックしてください。
睡眠ホルモン「メラトニン」とは
メラトニンは「睡眠ホルモン」と呼ばれ、覚醒から睡眠へと切り替える働きがあり、入眠をスムーズにしてくれます。
メラトニンが分泌されると副交感神経が優位になるため、脈拍や体温、血圧が低下し、体は自然とリラックスモードに。
そして脳が眠る準備ができたことを認識して、眠りにつくのです。
昼間はほとんど分泌されない
メラトニンは日が沈む時間帯に脳の松果体から分泌されはじめ、就寝時刻には分泌量はピークに達します。
朝起きて、目から太陽の光が入ってくると、脳はメラトニンの分泌をストップさせます。つまり昼間はほとんど分泌されません。
メラトニンは生活リズムに合わせて分泌が調節されているのです。
ポイントは光の強さ
メラトニンは通常、太陽が沈んで暗くなってくると分泌されます。メラトニンの分泌を妨げないように、夜間は部屋の照明を少し暗めにするなどの工夫をしてみましょう。また、蛍光灯のような白色の光よりも、黄色~オレンジ色の暖色系の光の方が良いと言われています。
さらにパソコンやスマホの画面から発光されるブルーライトの光も強い白色であるため、メラトニンの分泌を抑制する原因となり、注意が必要です。
ほとんどのパソコンやスマホには、ナイトモードというような、画面を暖色系の色に設定できる機能が備わっています。まだ設定していない人はぜひ設定しましょう。
だからといって、ネットサーフィンやゲームに熱中して夜更かししてしまえば本末転倒。入眠時刻の1時間前はパソコンやスマホはやめるのが賢明です。
寝る前の読書がおすすめですよ♪
睡眠サイクルの90分説は本当?!
以前は睡眠サイクル(周期)は約90分と考えられていて、90分の倍数の睡眠時間が良いとされていました。
けれども睡眠サイクルには個人差があり、80分の人もいれば110分の人もいるということが分かったのです。90分というのはあくまでも平均なのですね。
私たちの体は、脳と体の休息が終われば自然に目が覚めるようになっています。
よく聞く「90分サイクル」にとらわれず、自分にとって最適な睡眠時間を見つけることが大切です。また、自分の睡眠サイクルを知っておくと、アラームをかけるおおよそのタイミングが分かるので便利です。
アラームをかけるタイミングは?自分の睡眠サイクルを知ろう
自分にとって最適な睡眠サイクルと睡眠時間はどのように調べたらよいのでしょうか?自分で調べる方法と、アプリを使う方法を紹介します。
自力で調べる方法
アラームをかけずに自然に目覚めるまで寝てみて、最適な睡眠サイクルと睡眠時間を調べる方法です。予定のない休日などに行うのが良いですね。
睡眠サイクルを調べる方法
おおよその睡眠サイクルは、
トータルの睡眠時間から入眠までの時間を引き算し、睡眠周期の回数(4~5回)で割ると求められます。
例
420分-10分=410分
睡眠時間の長さから、睡眠周期が5回あると考えられるので、
410分÷5回=82分
よって、睡眠サイクルはおおよそ80分であると推測できます。
睡眠時間を調べる方法
平均的な90分の睡眠サイクルで、レム睡眠時に目覚めることを想定すると、理想の睡眠時間は4.5時間、6時間、7.5時間です。
これらの睡眠時間をベースに、アラームをセットして、1番スッキリと目覚められる時間を調べてみましょう。
例えば、6時間後にアラームをセットして、朝起きた時に「ぐっすり眠れた」「すっきりしている」と感じたら、それがあなたにとって最適な睡眠時間になります。
「疲れが残っている」「すっきり目覚めなかった」という感覚があったり、日中に眠くなってしまうことがあったら睡眠が足りていないかもしれません。
その場合は睡眠期間を1日30分ずつ増やしていき、様子を見てみましょう。
アプリを使って調べる方法
すっきりと起床するためのタイミングを手っ取り早く知るには目覚ましアプリがおすすめです。Androidアプリ、iPhoneアプリからダウンロードできます。
目覚ましアプリは、寝返りや中途覚醒など就寝中の行動をセンサーで読み取り、睡眠の深さを測定、分析してデータ化してくれる便利なアプリです。
アラーム機能では、設定時刻にスッキリと目覚められるよう、レム睡眠時にアラームを鳴らしてくれるので、目覚めた時の実際のスッキリ度も参考にしながら最適な睡眠時間を見つけられます。
他にも寝言の録音機能や、快眠音楽を流すこともできたり、便利な機能がたくさんあります。
有料版にアップグレードするとさらに深く自分の睡眠を分析できますが、無料版でも機能性は十分。試す価値アリですよ!
目覚ましアプリはこちらの記事で詳しく紹介しています。
おすすめアプリの使用レポも掲載中!
夜型を直したい!2つの方法
普段、どうしても夜に活動してしまう夜型の人は、体内時計がくるってしまいがちです。夜型を脱出して朝型に戻すためにはどうしたらいいのでしょうか?2つの方法があります。
就寝時刻を数時間ずらす
睡眠時間が後ろにずれているために夜中~朝方に眠気がおとずれる「睡眠相後退症候群」というものがあります。この治療法に、睡眠時間を毎日3時間ずつ後ろにずらしていくという方法があります。
約1週間で、希望する時刻に就寝できるようになった時点で固定するという方法なのですが、自己流で行うのは危険ですので、医師に相談しましょう。
眠くても朝早く起きる
昼夜逆転を直す手段としてポピュラーな方法です。
就寝時刻が遅ければ早起きは難しいですが、頑張って朝早く起床し、太陽の光を浴びて体内時計をリセットしましょう。しかし、1日では体内時計のリセットは難しく、数日はかかるかもしれませんが、続けていけば次第に夜も早めに眠くなります。
ぐっすり眠るための5つの心がけ
毎日健康的な生活を送るために、自分に最適な睡眠時間を見つけることも大切ですが、じつは質の良い睡眠が疲れをとるのです。
質の良い睡眠とは、寝つきがスムーズで、朝までぐっすり眠れること。
そして爽やかに目覚められることですね!
質の良い睡眠は、日々のちょっとした心掛けで得られます。
① 自分にとって最適な睡眠時間とサイクルを知る
② 睡眠&起床時間は毎日同じ時間にする
③ 適度な運動をする
④ 就寝前は暖色系の照明に切り替える
⑤ 就寝1時間前からパソコンやスマホの使用をやめる
こちらの記事では、より快眠するためにヨガや頭皮マッサージも紹介しています。
「アラームはこうセットする!睡眠サイクルに悩む人に知ってほしい眠りの法則」まとめ
睡眠サイクルに悩む人に知ってもらいたい眠りのメカニズムや目覚まし時計のセットのコツなどを紹介しました。
自分のベストな睡眠周期や睡眠時間を見つけるとともに、快適な睡眠のためのちょっとした実践で、質の良い睡眠を目指しましょう!